日本臨床歯科補綴学会について

日本臨床歯科補綴学会(JCPDS)は、学術大会を中心に、補綴臨床に関わる知見を発表と対話を通じて共有し、
それぞれの臨床に立ち返るための視点を育む学術団体です。

学会理念

本学会は、歯科治療における基本的かつ重要な事項を、チェアサイドとラボサイドの両面から体系的に整理・検証し、臨床の現場で誰もが再現可能な治療システムとして構築・提供することを目的としています。
エビデンスと臨床経験の両立を重視し、会員一人ひとりが日々の診療に自信と確信をもって臨めるよう、知識と技術の共有、教育、研究活動を推進します。

また、歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士をはじめとするすべてのコ・デンタルスタッフが、共通の治療哲学とシステムを理解し合うことで、互いの専門性を尊重し、作業工程を可視化しながら協働できる環境づくりを目指します。
その結果として、チーム全体が垣根なく連携し、患者にとって最良の機能回復と審美的調和を実現できる「真のチーム歯科医療」を確立することを使命とします。

社会への貢献

本学会は、補綴臨床の発展を通じて、歯科治療の質向上と患者利益の増進に寄与することを目指しています。社会に向けた情報発信や他学会との連携を通じ、臨床知識の向上と普及に貢献しています。

理事長挨拶

日本臨床歯科補綴学会(JCPDS)理事長
小山浩一郎

現代歯科医療は、「口腔機能と全身・健康長寿」「医療DX,デジタル化」へと大きくシフトしています。このような時代であるからこそ、患者に対する歯科医療の基本原則を理解し、的確な手技でデジタルをアナログたるヒトに落とし込むことが強く求められています。

デジタル技術やDXがいかに進化しても、治療を受ける対象は生身の「アナログなヒト(人間)」です。テクノロジーは強力な武器になりますが、それを使いこなす根底には、不変のアナログな臨床技術と病態生理への理解が不可欠です。

口腔内スキャナー(IOS)やCAD/CAM、AI診断などは、あくまで「データの再現・加工・作業の効率化」を行う手段に過ぎません。どれほど画面上で完璧なCADデータを作成しても、最終的に補綴物・修復物を口腔内に調和させるのは医療者(アナログ)です。

画面上の静的・動的データだけでは拾いきれない、患者個々の筋圧、舌の動き、顎関節の微細な状態、粘膜の被圧変位量などは、チェアサイドでの手技と観察力でしかフォローできません。最終的な咬合の微調整や研磨、適合のチェックなど、微妙な感触を読み取るのは医療者の「手」であり、感覚です。

普遍的な原則、すなわち咬合学、歯周病学、解剖学、解剖生理学などに基づく診断力と、確かな臨床手技。進化するデジタルの特性(スピード・精度・再現性・可視化)を理解し、アナログの限界を補完する応用力。これからの歯科医療において真に評価されるのは、これら2つを高次元で融合できる医療者・チームです。

日本臨床歯科補綴学会(JCPDS)の理念で示されているように、急速なIT化が進む現在・未来だからこそ、「顎口腔機能に調和した長期的に安全な治療」という基本原則に立ち返り、デジタル技術の利点と欠点を冷徹に見極めて臨床に落とし込む姿勢が、患者の真の利益(健康長寿)につながると言えます。

私どもは歯科医師・歯科技工士、歯科衛生士など歯科医療チームがともに学び、高めあっていくことで、これを実現してまいります。 どうぞ、ご参加をお待ちしております。

沿革

平成2年に設立された本学会は、創立以来、補綴臨床の現場から生まれる実践的な知見の共有と議論を重視し続けてきました。今日では、発表と対話を通じた臨床知の深耕を通じて、多くの臨床家と技工士が参加する学術大会を中心活動とする学会として認知されています。

  1. 平成2年

    「日本臨床歯科補綴研修会」が現在の学会の前身として活動を開始。
  2. 平成12年

    「日本臨床歯科補綴研究会」に改名。

  3. 平成15年

    「日本臨床歯科補綴学会」に改名し現在に至る。

    会員数736名(2023/3現在)

学会写真
過去の学術大会 記念撮影

会則

会計年度

4月1日〜翌年3月31日

組織図

本学会は理事長をはじめとする役員・理事が統括しています。臨床経験豊富なメンバーが運営に参画し、方針の策定や大会企画、制度設計に努めています。

歴代理事長(会長)

▫️ 日本臨床歯科補綴研修会

  平成2年~平成11年 代表 小出馨

▫️ 日本臨床歯科補綴研究会

  平成12年~平成14年 会長 小出馨

▫️ 日本臨床歯科補綴学会

会長副会長
平成15年小出 馨
平成16年小出 馨浅野 栄一朗、 星 久雄
平成17年小出 馨浅野 栄一朗、 星 久雄
平成18年浅野 栄一朗西川 義昌、 星 久雄、 上林 健
平成19年西川 義昌宮本 績輔、 上林 健、 小野寺 保夫
平成20年宮本 績輔松島 正和、 小野寺 保夫、 秋山 公男
平成21年松島 正和松本 徹、 秋山 公男、 吉澤 和之
平成22年松本 徹八子 誠一郎、 吉澤 和之、 大藪 広司
平成23年八子 誠一郎三浦 康伸、 大藪 広司、 森野 隆
平成24年三浦 康伸渡辺 正宣、 森野 隆、 松尾 寛
平成25年渡辺 正宣浅沼 直樹、 松尾 寛、 白石 大典
平成26年浅沼 直樹大林 勢津子、 白石 大典、 木村 義明
平成27年大林 勢津子浅野 栄一朗、 木村 義明、 森野 隆
平成28年大林 勢津子浅野 栄一朗、 森野 隆、 南郷谷 亨
平成29年浅野 栄一朗宮本 績輔、 南郷谷 亨、 崎田 竜仁
理事長副理事長
平成30年浅野 栄一朗宮本 績輔、 崎田 竜仁、 森野 隆
令和元年浅野 栄一朗宮本 績輔、 森野 隆、 上林 健
令和2年浅野 栄一朗宮本 績輔、 森野 隆、 上林 健
令和3年浅野 栄一朗宮本 績輔、 森野 隆、 上林 健
令和4年浅野 栄一朗宮本 績輔、 森野 隆、 上林 健
令和5年宮本 績輔小山 浩一郎、 内田 剛也、 森野 隆、 藤田 良磨
令和6年宮本 績輔小山 浩一郎、 内田 剛也、 森野 隆、 藤田 良磨
令和7年宮本 績輔小山 浩一郎、 内田 剛也、 森野 隆、 藤田 良磨
令和8年小山 浩一郎内田 剛也、 森野 隆、宝崎岳彦、 藤田 良磨